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執筆者の写真ss kariyama

金属加工業者が初めて3Dプリンタを触ってみた感想


家庭用3DプリンタのEnder3を購入しました。

 普段は切削、放電加工で金属部品の製造を行っている金属加工業者です。

業務用、産業用の3Dプリンタが各メーカーから発売されていて、3Dプリンタという名前はもちろん大体こんなことができるというイメージは定着していましたが触ってみてわかるメリット、デメリットが発見できればと思い購入してみました。

 見切り発車で大きな設備投資はできないのでまずは家庭用で、加工までの流れを知るためにこのタイプの機種を選びました。



Ender3

FDM方式(熱溶解積層方式)

220x220x250mm

the初心者用です。

ワイヤーカットの加工待ち時間に少しずつ触っていますが第一に気が付いたことは

製造する「機械」ではなく「プリンター」です。一般的な書類や年賀状を印刷するプリンターの3D版。

商品名通りでした。(笑)

別業界の方はそう思いにくいかもしれませんが、工作機械を扱う私の感覚では

物体を造形するんだから工作機械の部類ですよねと思っていました。


金属加工業者が一番気になる点の精度について
  1. 寸法精度

  2. 穴径制度

  3. 面粗度

  4. タップ加工

あくまでの家庭用のFDM方式です。

業務用・産業用の光造形やレーザー方式はあてはまらないかもしれません。



1.寸法精度

 FDM方式の機種では200度程度の熱でフィラメントを溶かしなら造形します。溶けたフィラメントが膨張する影響で外形状は大きくなり、内形状は小さくなる傾向があります。

数個テストプリントしましたが、私の実感ではそれぞれプラスマイナス0.2mmから03mm程度です。

ここに関しては特性がわかればある程度X軸Y軸寸法をあらがじめオフセットで調整してあげることもできそうですがZ軸に関しては難易度があがりそうです。


2.穴精度

 若干楕円気味になります。

これは3Dプリンタの特徴というよりも機械自体のガイドがしっかりした業務・産業用の機械ではカバーできそうと感じました。

またワイヤーカットの1stcutのようなへそができでしまいます。

おそらくアプローチと逃げで同じ個所に2回あたるでしょうか?

そのせいでかフィラメントが盛り上がってしまう箇所が発生してしまいます。

3.面粗度

3Dプリンタの一番の課題。

下記の写真は0.2mmずつ積み上げています。

爪が引っかかる程度の段差ができています。


4.タップ加工

先述の内径が小さくなるためか若干きつくなるが

タップでさらえるとしっくりきます。



今後も定期的に3Dプリンタについて記事を発信させていただきます。


ですが本業は金属加工業者です。

お見積り、お問い合わせ等ありましたら

下記よりよろしくお願いします。


 

有限会社カリ山製作所

大阪府大東市御領1-1-1

TEL 072-874-6358

FAX 072-874-6385



 



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