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執筆者の写真ss kariyama

冬のイオン交換樹脂の寿命

更新日:2020年10月5日

ワイヤーカットにおいて不可欠なイオン交換樹脂ですが、使っていると寿命が早かったり短かったりすることがあります。

ワイヤー放電加工におけるイオン交換樹脂とは

ワイヤーカットでは水などの加工液を使用し、その加工液の電気導伝率(比抵抗値)を一定に維持する必要があります。

ワイヤーカットでは一般的に加工電圧を指標に送り速度を調節し、加工物の除去量を一定になる様に制御して、加工精度を維持しているため、加工電圧が加工液の比抵抗値の変動によって変化することは、この制御に悪影響を与え、加工精度不良を起こす原因になってしまいます。


消耗が早くなる原因とよく耳にする噂
  • 冬場は消耗が早くなる(特にストーブ使用の影響が大きい)

  • 超硬を加工すると消耗が早くなる

  • タンク内のスラッジが溜まり、消耗が早くなる

元素を扱うような科学的な分野の知識はないのですが

よく言われる「冬はイオン交換樹脂の減りが早い」と話をよく耳にするので

通常通りワイヤー放電加工機を使いながら1ヶ月ごとにデータを記録し

実際に冬期にどのような影響があるのか検証してみました。


冬はイオン交換樹脂の消耗が早くなるのか

下記のグラフは3年間のワイヤー放電加工を使用するにあたり消耗した

ワイヤー線(青色)とイオン交換樹脂(赤色)を表したものです。

特別な装置や考慮は行っていませんが以下2点を前置きさせてください。


  • 2018年8月はタンク内を清掃、水の総入れ替え

  • アルミや真鍮の加工を行っていない

  • 冬場の11月頃から4月頃までは工場内でストーブを使用


 

考察

グラフからわかるようにの箇所がワイヤー線の消耗量が少ないにもかかわらず

イオン交換樹脂の消耗量が多くなっていいる。

  • 2017年12月頃

  • 2018年1-2月頃

  • 2020年2月頃

例年暖かくなり始める4月頃から消耗量は安定し始めますが

11月から12月頃にかけて消耗量が増加し始めていることがわかりました。

タンク内の水を総入れ替えした2018年の8月も大幅な消耗がみられています。

 

結果

グラフからわかるように気温の下がる12月から翌3月までが

平均よりも消耗が多くなっている。

 

記事へのいいね、コメントよろしくお願いします。。


カリ山製作所

大阪府大東市御領1-1-1

TEL:072-874-6358

FAX:072-874-6385

 

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