About:Wire-cut
-ワイヤーカットとは-
ワイヤーカット(ワイヤー放電加工)ってどんな特徴がある?
電気を通す素材であれば
加工できる
鉄、ステンレス、アルミ、銅や
超硬などの難材であっても
加工できる。
一方でガラス、プラスチック、
樹脂などは加工ができない。
非接触で加工するため
負荷を軽減できる
ワイヤー線と素材の間には
僅かな隙間があり
直接接触はしていない。
そのため切削加工に比べて
熱応力が発生しない。
また大きな力がかからないので
ボルトなどの簡易なもので済む。
工程ごとに必要な工具が不要になり
コストの削減が見込める
他の旋削や切削設備では
工程ごとに工具が必要になります。
ワイヤーカットでは基本的に
採用している線径で
すべての工程を加工するので
工具購入コストの削減を見込めることができます。
複雑な形状や
微細な形状が得意
切削加工では経験と知識を有する
加工形状は加工費も
増えてしまいますが
ワイヤーカットでは容易に
加工することができるため
加工コストの削減も見込めます。
底のある形状は
構造上不可能
ワイヤー線が上から下へと
張っているため
(糸のこぎりをイメージ)
構造上貫通した形状の加工しか
加工することができない。
厚みが厚くなるほど
加工速度が落ちる
10mm厚を基準とすると
100mm厚の加工速度はおよそ1/10下がってしまいます。
ワイヤーカットでできる加工・得意な加工
キー溝加工
スロッター加工に比べてきれいで
正確に加工ができます。
コーナーRやJIS規格外など臨機応変に対応できます。
テーパー加工
角度0.1°のような微小な角度でも加工
できます。
ダイや鍛造、刃切りなどの用途に最適です。
六角穴
切削加工では困難な形状であっても加工できます。
テーパーをつけて逃しなどをつけることも可能です。
セレーション加工
他の工作機械では高価になりがちな加工ですが、費用を抑えて加工できます。
割り・スリ割り加工
ノコ刃では数mmの切り代になりますがワイヤーカットでは0.2mmのワイヤー線の場合0.3mm程度の切り代になります。(板厚よって誤差あり)
難材加工
ダイス鋼、超硬、焼入れ材など
通電するものであれば加工できます。
薄板加工
高さが小さく薄いほど加工時間や加工精度が上がります。
固定が困難な加工
切削加工に比べて小さな力で固定することができます。
異形状であったり、肉厚が薄く固定が困難な加工品でも対応できます。
切削加工からの工程転換
従来の切削と放電の工程
臨機応変に
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1st cut
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強い放電で金属を切断する加工。
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Rz 18μmm(面粗度▽、▽▽の際はこちらを指示される傾向があります)
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±0.03mm程度
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+0.03mm程度
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形状加工 面粗度が3寸法公差が0.1mm程度の加工品
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2nd cut
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弱い放電で3rd cut以降の仕上げに向けて面を滑らかに整地する加工。
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Rz 15μmm(面粗度▽、▽▽の際はこちらを指示される傾向があります)
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±0.03mm程度
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-8μmm程度
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1st cutのような形状加工に加えて、へその除去や鋭角侵入の際の逃げを補正したい場合
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3rd cut
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面粗度を滑らかにする仕上げ加工
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Rz 5μmm(面粗度▽▽▽の際はこちらを指示される傾向があります)
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±0.01mm程度
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-5μmm程度
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③面粗度、⑤寸法公差を維持する場合
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4th cut以降
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3rd cut以降でさらに面粗度が必要な場合
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3Rz μmm(面粗度▽▽▽の際はこちらを指示される傾向があります)
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±0.01mm程度
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-3μmm程度
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③面粗度、⑤寸法公差を維持する場合